果樹センシングDRONE JAPAN
みかん園地を斜め上空から撮った空撮。舗装路が対角線に走り、右側に白い反射シートを敷いた区画が見える
DRONE × 3D × AI

果樹1本ごとを、
空と地上からまるごと記録。

ドローンで園地を見渡し、スマホで木を1本ずつ3Dに。AIが果実らしい場所に枠をつけて、数える手がかりを作ります。みかん(三重県熊野市)と柿(三重県津市)で実証中。次は、りんご・梅・ワイン用ぶどうなど落葉果樹へ。

01 / いまの取り組み

空・地上・AI。3つの目で1本の木を見る。

みかん(常緑果樹)の園地で、撮って・合成解析して・3Dで樹形を見る。そこから果実の数を数えるまでを試しています。使っているのは市販のドローンとスマートフォン。特別な機材は要りません。

高度100mからのみかん園地の空撮。区画が格子状に広がるSTEP 1

DRONE空から園地を見渡す

ドローンで園地全体を撮影し、木の並びや樹冠の広がりを1枚の地図にします。どの木を、いつ、どう見るかの土台です。

高い高度で全景、低い高度で樹列。目的に合わせて高さを変えます。

地上からの周回撮影で起こした1本の木の3D点群。根元の地面まで木全体が入っているSTEP 2

3D木を1本、まるごと3Dに

スマホで木のまわりを歩いて撮影。1本の木を根元から先まで3Dに起こし、樹形・剪定箇所をリンク1本でブラウザ共有。遠くの先生とも同じ木を見られます。

気になる枝にマーカーを置いて、メモを残せます。

樹冠を1枚に展開した画像に、AIが果実の候補としてオレンジ色の枠を多数つけた出力画面STEP 3

AI果実の候補を数える

3Dから樹冠を1枚の画像に展開し、AIが果実らしい場所に枠をつけます。摘果や収量の見立てを、勘だけでなく客観的に画像で共有します。

候補枠数は果実の正解数ではありません。自動カウントには未到達です。

いま提供できる

園地の空撮、1本の木の3Dモデル、ブラウザでの共有とマーカーでのやり取り。

実証中

展開画像からの果実候補の検出。しきい値は生育期ごとに人が調整しています。

これから一緒に確かめたい

りんご・梅・ワイン用ぶどうなど落葉果樹への展開。樹種ごとに樹形も剪定も違います。

なぜ、みかんから?

常緑のみかんは一年中葉が茂り、実が葉に隠れやすい。3Dにするにも、実を見つけるにも、いちばん条件の厳しい木です。ここで型を作れば、葉の落ちる木では見通しがよくなる。そう考えてみかんから始め、いま柿で確かめているところです。

撮影は木の高さに合わせて低く飛ばし、地上からはスマホで周回。園地に来られない先生や研究者も、同じ木を同じ角度から見られます。

高度15mからのみかんの樹列。白黒の測量用マーカーが地面に置かれている
02 / 3Dデモ

スマホで撮った木が、ブラウザで回る。

リンクを開くだけ。アプリのインストールは要りません。PCでもスマホでも、その場で木のまわりをぐるっと一周できます。

ドラッグで回すマウスや指で引っぱると、木のまわりをぐるっと一周。
スクロールで寄るホイールやピンチで、枝先や実の付き方まで寄れます。
マーカーを読む色つきのピンをクリックすると、置いた人のメモが出ます。

マーカーで、双方向に。

気になる枝にマーカーを置いて、ひと言メモ。先生が「ここを切る」と置き、農家が「ここはどうですか」と返す。同じリンクを開けば、園地に来られなくても、同じ木の同じ場所を見ながら話せます。

3Dビューアの実際の画面。左に色分けしたマーカーのフォルダ、中央に1本分の点群と色つきのピン、右にマーカーの名前・詳細・色を書き込む欄 1 2 3
実際の画面(みかんの木・2026.08.31 撮影)。①〜③は下の説明に対応しています。画像をクリックすると大きく見られます。
  1. 1
    役割ごとに分けて置く「カット箇所」「注意ポイント」のようにフォルダで分けます。誰が何のために置いたピンかが、開いた人にすぐ伝わります。
  2. 2
    3Dの上に色つきのピンこの画面では、切る候補を赤、注意して見たい場所を黄にしています。どの枝を指しているかが、角度を変えてもずれません。
  3. 3
    名前と理由を書き込むピンをクリックすると、名前・詳細・色の欄が開きます。「なぜここを切るのか」を、その場所に残せます。
  • リンクはそのまま共有可能。スマホでも同じ3Dが見えます。
  • 3Dの表示にはインターネット接続が必要です。
03 / 球数カウントアプリ デモ

しきい値を動かすと、枠が変わる。

3Dモデルから樹冠を1枚の画像に展開し、AIが果実らしい場所に枠をつけます。下のつまみを動かして、判定のきびしさで枠の数がどう変わるかを体感してください。

果実カウント / みかん・樹冠展開画像(2026.08.31 撮影)DEMO
しきい値0.20の検出結果。果実の候補にオレンジ色の枠が最も多くついている しきい値0.25の検出結果。候補の枠がやや多い しきい値0.30の検出結果。候補の枠が標準的な数 しきい値0.35の検出結果。候補の枠が最も少ない
しきい値 0.30候補枠 25タイル推論

検出スコアのしきい値

0.30この値以上の候補だけ枠をつける
0.200.250.300.35
25この画像に
ついた候補枠
  • 実1個ぶんの大きさ22
  • いくつかが1枠に3
  • 葉や枝の大きな枠0
標準
枠は標準的な数現場で使っている基準の値です。
探す対象
みかんの実
推論の方法
タイル分割して検出
語句の厳密さ
0.25(このデモでは固定)
入力画像
樹冠の展開画像(実データ)
候補枠数は果実の正解数ではありません。しきい値を下げると拾い漏れは減りますが、実ではない場所にも枠がつきます。 枠の数は、この画像に写っている範囲を数えたものです。大きさの内訳は、枠の面積でおおまかに分けた目安です。 このデモは、事前に解析した結果画像を切り替えて表示しています。解析本体はドローンジャパンの解析用PCで実行します。
いま、できること

1本の木の展開画像に、果実の候補として枠をつけて数える。人が見るときの「見落とし防止」として使えます。

まだ、できないこと

自動カウントには未到達です。葉に隠れた実は拾えず、しきい値は写真や生育期ごとに人が調整します。

これから

摘果前後や収穫前の見立てに使える精度かを、園地の実測と突き合わせて確かめていきます。